たとえ話

若い頃は「たとえ話は、誤解が多く、コミュニケーションの手段として有効でない。話自体が事実ですらない。伝えたいことは可能な限り抽象的に正確に(数学的に)表現すべきだ」と思っていた気がしますが、宗教的に目覚めてからはたとえ話がとても重要になりました。人は具象なくして抽象をものにすることはないと思います。
Kent Beckさんへのインタビュー記事で、引用されていた逸話が面白かったです。

1960年代のNASAの掃除担当者にある人が「あなたの仕事は何ですか」とインタビューしたところ,その人は「私の仕事は人類を月に送ることだ」と答えたという。

ほぼ間違いなく創作でしょうね。当時のNASAが(有益かどうかはともかく)偉大なことを成し遂げた組織だからこそ、この逸話が意味を持ちます。
創作したたとえ話が人に力を与える。結局、コミュニケーションを理解するにはインフォーメーションだけでなくエネルギーも考慮する必要があるということですか。
http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/NEWS/20060906/247316/