観る碁のための囲碁入門18

第21譜


白は30と連絡を図ります。黒は取られるとわかっていて一度31と切断して33。狙いを左辺の白から左下の白(○)に切り替えました。

第22譜


白34と黒石を1つ取り、黒35に白36!粘りの手筋が出ました。


黒が普通に取りにいくとしたら、



黒1ですが、白2と継いだ後の形がとても面白いのでよくみてください。次に白をアタリにするには、黒AかBですが、白をアタリにした瞬間、黒がアタリになってしまいます。そして交互に打つのがルールだから次は白の番…
アタリにしたくても自分がアタリになってしまう形をオステナシと呼びます。響きが「おもてなし」とよく似ていますが決められた時の衝撃は正反対です^^;


一手前、白36でまっすぐノビたらどうなるでしょう。この方が黒が囲むのに手がかかって安心ですよね?



白1には黒2と打ちます。次にアタリを打たれないように白3。これで黒はオステナシです。
黒は悠々4と随分離れたところに打ちます。白は黒石3つをアタリにするために5と継ぎます。黒は6。
見てください。いつの間には白もオステナシになってしまいました!
白はこれ以上打つと自分がアタリになってしまいます。黒は中から打つとアタリですが、外から×を順番を間違えないように打っていけば右下の白をアタリにできます。この石が取られるということは左辺の白全部が全部取られです(左辺の白は黒が打てない場所が1箇所しかないのです)。
正確には左上の黒と左辺の白とどちらが早く周りを囲えるか競争状態です。こういう状態を攻め合いと言います。この攻め合いは黒が一手早く白を取ることができます。



白36がとても大切な一手だったことがわかりましたね。