観る碁のための囲碁入門14

第12譜


白54と打ったところ、黒は55と打ちました。こういう手を「ノゾキ」と言います。
ノゾキは受けなかったら次に黒57と分断ますよという手です。なので普通は白57に打ちます。「ノゾキに継がぬなんとかはなし」という格言があるぐらいです。
白は意外にも57に継がずに白56と変化します。


もし継いだらどうなっていたでしょう?



黒は2と構えるのでしょうか。次にAからの分断を狙っています。左上の黒が心細く見えるかもしれませんが、黒にはBから白石を取る手と右に逃げる手2つ用意されているので大丈夫。となるとAの弱点と中央の白がまだ弱い分、白がつらいのでしょうか?


白は左辺からの黒を弱いままにしておきたい。なので白56と打ったと思います。

第13譜


白58,60とこちらを裂いたので、左辺の黒が弱くなりました。黒は一方的に弱くなるのを避けるため、黒67の分断を決行。
中央の黒も白も弱く、左下の黒も心細くなってきました。
互いにはっきり生きていない石を複数抱えながら競っていくのが今のトッププロの碁の特徴かもしれません。