増井俊之の「海面潮流」

第16回知識の呪い
ユーザーインタフェース研究者の増井俊之さんの文章には今までさほど感銘を受けた記憶がなかったのですが、この回の内容は感心してしまいました。知識の獲得のためには、獲得目標である知識そのものだけでなく、その過程も必要とされているということが演繹できます。だとすると、これだけ毎日大量に生成される知識習得系ブログとそれをアクセス可能にする検索エンジンの意味がわかります。
設計の際のファクタになるかどうかはかなり怪しいですが、無知の状態とは異なる無知もあるかなと思いました。知識喪失系。「昔やったことがある」「昔見たことがある」「昔はできた」そういう状態も歳を重ねるとかなり存在します。つい先日、会社でWiiの評価と称して、スーパーマリオブラザーズ3をやったのですが、まるで初めてゲームをしたユーザーのようでした。
かつて獲得した何かを再度蘇らせるためのリハビリ系ユーザーインタフェースとか面白いかもしれません。