座頭市

昨日テレビで放映された北野武監督の「座頭市」、もう一度見直しました。
娯楽映画として素晴らしいことはよくわかるとして(特に殺陣)、深いかどうかがわからない。
私にとって、解釈の対象となるのは、タップダンスのシーンで、踊る姉弟が一時不幸な子供の頃に戻り、今に戻るところです。
勧善懲悪の善と悪が大衆の支持であること、勧善懲悪の体現が罪を持つ座頭市であること、祭りが大衆の歓喜の表現であること、は一本筋にわかるとして、果たして、不幸だった子供たちが踊り出すのか、むしろ、踊りは健全な子供と不健全な大人のためにあるのではないかと視聴後感が残りました。
エンディングを2度見直してもそう。
そう考えさせられただけでも、映画の成功なのでしょうね。
でも、私の中では、踊る大人の自分を見つめる子供はいても、一緒に踊るあの時の子供はいない。
勝新太郎さんの座頭市もチェックせねば。