生物進化を考える
- 作者: 木村資生
- 出版社/メーカー: 岩波書店
- 発売日: 1988/04/20
- メディア: 新書
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今西錦司さんを一刀両断にしているあたり、西洋科学の使徒というか原理主義的な雰囲気があって、明快で学問を感じました。
でも、読んでも進化論に対する私の曇りは一向に晴れません。
進化論には何か公に語るに難しいタブーがあるような気がする。突然変異の維持に関係する近親相姦だとか、ミッシングリンクを生み出す近縁種間虐殺だとか。人間が集団で殺し合うのは、人類の中で次の種の分化と棲み分けを求めているのかもしれない。
それにしても、高校の時によほど勉強不足だったのか、過去に5回も生物種の大量絶滅が起きていたとは知りませんでした。知っていたのは恐竜の絶滅ぐらい。これを考えると、地球温暖化なり核戦争なりで人類が滅びるのは、巻き添えになる生物はかわいそうですが、長い目で見ると、どうってことないですね。