マシュマロ

BS7「『欧米の教育現場から』 イギリス 感情をどうコントロールするか」

EQ こころの知能指数 (講談社+α文庫)

EQ こころの知能指数 (講談社+α文庫)

ダニエル・ゴールドマン出演の番組が流れています。著書EQの一節には日本での老人のエピソードが紹介されています。

しかし酔っぱらいがとびかかろうとした瞬間、「よう!」と場ちがいに陽気な声が車内に響いた。まるで突然親しい友だちに出くわしたような上機嫌の声だった。不意をつかれて酔っぱらいがふりかえると、七十代とおぼしき和服の小柄な日本人がすわっていた。老人は酔っぱらいにむかって嬉しそうにほほえみかけ、快活な調子で「こっちへおいでなさい」と手招きした。

この素晴らしいエピソードとは裏腹に、番組では、マシュマロを食べるのを我慢するという課題をやり遂げた子供とそうでない子供の追跡調査が行われ、やり遂げた子供とそうでない子供とでは、大学入試の試験で200点以上の差が生まれたそうです。欲望をコントロールできるかどうかで大きな差が生まれるという結論ですが、愚かな評価だと思いました。
世の中には学校の勉強ができなくても、情愛深い優しい子供がいます。それは何物にも代え難い。きっと小賢しい人間が、卑怯なことをして失敗して困っているときに、こんな人がなんの見返りも求めず、手を差し伸べるのでしょうね。世の不条理を感じますが、最近思いついた言葉を信じることにします。
「幸せは頭の中にある。どこを探しても外にはない。」