最後の夜

さて、帰国前、最後の夜になりました。
日本で、英語圏の人と会ったりしたときに、英語がうまく話せず、アメリカ駐在経験者として恥ずかしい思いをしたこともあって、30過ぎてからの海外経験は遅すぎたかと思っていたのですが、今回、あの経験がいかに貴重だったか再認識できました。言葉の問題1つ取っても、全体の流れがわかっているからか、ほとんど不自由しなった。聞き取れなくても何を言っているのかほぼわかりました。むしろ日本語のメールのほうが斜め読みして誤解していることのほうが多いくらいです。
少し感傷的な感想ですが、旧約聖書に、バベルの塔を作り出した人間を恐れて神が言葉をばらばらにしたという物語があるそうですが、情報過多の現在においては、言語の違いは、神様が人の言うことをしっかり聞く大切さを教えるために用意したもののように思えました。
そういえば、日本にいたときでも、言葉の通じる相手より、話せない猫の気持ちのほうを一生懸命察しようとしていた自分がいた。

帰国したらまずあの場所に戻らなければ。