ゾウの時間 ネズミの時間

久しぶりに

ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)

ゾウの時間 ネズミの時間―サイズの生物学 (中公新書)

を眺めていると、古生物学の「島の法則」というものに目が止まりました。
島に隔離されるとサイズの大きな動物は小さくなり、小さな動物は大きくなる方向に進化する。これは一般的な経験則で、その説明としては捕食者の有無が一例として挙げられています。島には捕食者が少ないので、大きくなったり小さくなったり捕食者に対抗していく必要がない。だから哺乳類として自然な大きさに戻っていくということだそうです。
著者がこの法則を島国の日本人の知性へのメタファーとして感じているところが面白かった。日本人には知性としての巨人も少ないが庶民の知的レベルが高いのがまさに島の法則だとのこと。
確かに土地の広さと生物のあらゆる多様性は相関があるかもしれない。