戦争論3

新ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論〈3〉

新ゴーマニズム宣言SPECIAL 戦争論〈3〉

昨日は、終戦記念日だったこともあり、小林よしのりさんの「戦争論3」を読みました。
敗戦記念日と言うべきという声もありますが、私には敗戦にはリベンジに意思が感じられるので終戦の方が好ましいと思います。
戦争論」1,2,3と、当時の情勢の分析や非難に対する反証しながら、日本が悪いことをしてアメリカが正しかったから戦争に負けたわけではないとことを小林さんは説きます。当時起こったと言われる虐殺などの反証については、何も知らない人間にとっては芥川龍之介の「藪の中」の世界としか言いようがないのですが、戦争の大義も似たような部分があります。今回のイラク戦争でもアメリカの「民主化信仰」とイラクの「富を貪る国への抵抗」がぶつかった結果でどちらが正しいとは言えない。日本政府はテロを許さないとアメリカ指示を表明しましたが、テロと軍事行動の違いはルールを作った国の都合で、戦いの本質は同じでしょう。
考えるべきは、こうした憎悪や闘争心が世界に、また自分の中にも存在することを前提に態度を決めることであり、これを小林さんは「公」というものを認識することだと述べられていると思いました。
しかし、日本という単位で統一的な態度を決めるには日本は大きすぎるのかもしれません。