震災

〈人間の精神を発達させて、憎悪や殺戮のような精神の病に対する抵抗力をもたせることはできないでしょうか〉とアインシュタインが問いかける。フロイトは、人間の攻撃的本性を矯正することは困難だ、としながらも、なお平和主義者である以外の道はない、と答えた。

確かに、多くの人、特に欧米人は、日本を過去の国だとみなしている。しかし、アジアは、日本を、過去の産物とも、沈んでいく太陽とも思っていない。確かに途方もない問題を抱えているが、もう一度奇跡を起こす力があるはずだ。(ノルディン・ソピー)

志士は溝壑に在るを忘れず、勇士はこの元を喪うことを忘れず。(孔子/孟子/吉田松陰)

市場での競争を、疑うことなく善とした社会は、働く者たちに、人間的な弱さや精神の起伏を否定した働き方を、しばしば強要する。人間が働いているのだということを、構造のなかに組み込む余裕を失った職場が、よい職場であるはずはないのに。(内山節)

無関係な言葉が、震災について想う心の中で何かつながります。