美しいもの

美しいもの

美しいもの

「結局、美しい心が大切なんだよ」
と、夫婦そろってのお答え。
「でもさ、僕の友だちで、とってものいい人がいて、やきものを作っているけれど、作っているものは、とってもつまらない、そんなのどうなの?」
「それは、きっとパイプが詰まっていて、上手く出ないんじゃないかな」
「じゃあ、僕の知っている人で、とてもイイ湯呑みを気に入って使っていて、あんまりそれがイイもんで、どうしても作った人に会いたくなって、わざわざ訪ねてみたら、その人がものすごくイヤな人だった。それで、帰ってからその湯呑みを叩き割って、捨てちゃったと言うだけど、そんなのは?」
「…………」

ものともの作りを通じて、著者が選んだ美しい生き方を紹介する本。この本いつ買ったんだろう。たぶん自炊ブームの時。
でも、本当に美しいのか?繊細なものだけから選んではいないか?と思ってしまいました。多分に自分がこういう人生選べなかったひがみです。
上の会話は、星の王子さまの世界かな。童話だから美しい。
心が美しいって、容姿が美しいと同じぐらいの響きしか持たなくなってきました。これはきっと年の功に違いない。美しいものは美しい心から生まれるわけではなくて、たとえ限られた時間でも心を美しくしてくれるものです。