観る碁のための囲碁入門11

黒が白を左辺に圧迫しとうとして、白が反発して戦いが始まりました。

第9譜


黒が29と打って白28をあと一手で取れる形にしました。相手が何もしなければ次に取れる形を「アタリ」と言います。(なんででしょうね?)また、アタリにする手を「アテ」と言います。

アタリなので白は30と逃げます。黒は31と追いかける。互いに石を置くだけで一度置いた石は動かないのですが、囲まれると取られることを思うと、逃げたり追いかけたりしているように見えますよね?


黒31はアテではないのですが、次にすごい技を出そうとしています。もし白が左辺の囲まれそうな白石2つを逃げたらどうなるか見てみましょう。



白が1とアテ、黒が2と打ち、白3と左下の白との連絡を図ると、黒は4とアテを打ちます。さて、この白2つは逃げることができるのか。



なんと!黒が間違えないようにジグザグにアテていくと、白29が元々あった黒石にぶつかって次に黒Aと打って白15個を取り上げます。大漁大漁^^こうなったらもう白は勝てる見込みはないですね。15個の白石が活用できずに盤上から消えてしまうのですから。
このようにジグザグにアテで追いかけることをシチョウと言います。


実戦、白はこのシチョウを避けるために32と打って先に逃げしました。黒は次に白からAと分断されないように33と守りました。