観る碁のための囲碁入門5

さて実戦の続きです。

第2譜


四隅を置きあった後、黒は5と置きました。これは策ある一手です。
仮に以下のようになったと考えてみましょう。



右下の黒は3手、右の白は2手。黒の方が多く置いているので黒の陣地が大きいのは当然ですが、それにしてもずいぶん大きく見えませんか?囲碁ではそういう感覚を大切にしてゲームを進めていきます。
交互にプレイするゲームはなんでもそうかと思いますが、囲碁も、相手より効率よく置いた方が勝ちます。



黒石と白石を3つずつ置いてみました。どちらの陣地が大きく見えますか?黒の陣地が大きく見えると思います。その感覚はきっと正しいです。そしてその感覚をどんどん研ぎ澄ましていくことが囲碁が上手になるということなんだと思います。


先ほど仮に作った図は黒の陣地が大きく見えたので別の図を作ってみましょう。



先ほどは右下の黒の陣地が大きく見えたので、今度は白6と割って入ってみました。すると今度は左右に黒の陣地ができそう。前回説明したように自分の陣地を囲う反対側に相手の陣地ができやすいです。また、白の陣地はずいぶん小さそうに見えますね。なかなか白に都合よくはいきません。

どうやら相手の石が多いところに入って行くと、効率よく置くのは難しいようです。序盤はそんなことに注意して進めていくことが多いです。

そう思うと、実戦(最初の図)黒9まで相手に近づき過ぎないように間合いを計っているようにみえませんか?